家 その15
ハナの毛は3.5kgくらいありました。義母が使うとの事でそのまま(汚いまま)送りました。
千里さん、来年はもういいわ。たくさんあるし、洗うの大変だから。
え…、来年はもっと取れるんですけど。
千里さん、やればいいじゃない。
えっ?何をですか?
なんか、羊毛で作るのよ。
それはお母さんのカテゴリーでは…、という声を飲み込んで、
全然いらないんですか?
そうねぇ、洗ってあったら使うかもしれないわね。
容赦なく洗えって事ですね。
そうしてやった事もない、仕分ける、洗う、紡ぐ、という作業をYouTube先生に頼りながら手探りで←自暴自棄とも言う する事になりました。
次の年も次の年も取れる羊毛は増えていきました。義母はもう洗ってあっても以前のように大量に使う事もなく、適量使うのみです。
いくら私も出来るようになったとはいえ、スピンドル←コマの原理で糸を紡ぐ原始的な紡ぐ道具 で紡ぐには限界がありました。とうとう腱鞘炎になった私に義父が足踏み式の糸紡ぎ機を買ってくれました。
やはり、ますます羊毛を頑張るしか道はないのですね…。
ハナの為にも羊毛エキスパートへの厳しい道が始まったのです。