家 その13

その後やってきたのは羊🐏のハナでした。

主人の母が羊毛フェルトや織物、糸紡ぎなどを趣味（いや、趣味の域を超えて、殆どプロはだしの腕前なんですけどね。）としていて、ねぇ千里さん、ここまできたら羊も飼って頂戴。お世話も変わらないでしょ。

い、いえ…、すごく変わるんですけど。

ヤギと羊は似ているようで性格が全然違います。仲は悪いです。一緒に行動する事はありません。特にゴウは犬と揉まれているので、私が1番気質が強いし気に入らない相手には容赦なくど突きまわします。

一方羊は攻撃する事は少ないのですが、自分に怖い事が起こると後先なく逃げます。目の前に何があろうともぶつかって倒してでも逃げます。物凄い力です。引っ張っていたら間違いなく転びます。目の前にいたら突き飛ばされます。

どちらも本気モードは人間はかないません。

そんな仲の悪い動物を増やすのは憂鬱だったのですが、義母のたっての頼み（だとその時は思った。）なので断れず、ハナを飼うことになったのです。

そして初夏、羊の毛刈りをする時期がやって来ました。